3.対象となる輸送形態
- コンテナ貨物(FCL/LCL)輸送
- 海上区間を含む複合一貫輸送(Multimodal Transport)
- 指定倉庫経由のCY・CFS搬入貨物
ただし、以下のような特殊輸送は標準補償対象外となります。
ロールオン・ロールオフ船(Ro-Ro)による自動車輸送
フラットラック、オープントップ等、露出貨物形態
大型・重量貨物輸送(Heavy Lift)
4.補償対象貨物の範囲
原則として、通常商業貨物(一般商品・資材・機械等)を対象とします。
ただし、以下のHSコード分類に該当する貨物は標準補償の対象外です。
HSコード | 区分 | 内容例 |
第1類 (01.01–0106.90) | 動物類 | 生きた家畜など |
第3類 (03.01–0309.90) | 魚介類 | 鮮魚・冷凍魚など |
第6類 (06.01–0604.90) | 植物類 | 花卉・苗木など |
第71類 (7101.10–7118.90) | 貴金属類 | 金・宝石など |
第87類 (87.01–8716.90) | 自動車類 | 乗用車・トラックなど |
第93類 (93.01–9307.00) | 武器類 | 銃器など |
第97類 (97.01–9706.90) | 美術品類 | 美術品・骨董品など |
これらの貨物は、危険性・高額性・保管困難性の理由により除外されています。
ただし、包括契約プラン(プランII・III)を利用する場合、特約審査によって個別に補償対象化することが可能です。
5.補償単位と申込単位
- 申込単位:B/Lごと
- 補償単位:コンテナ1本ごと(TEU換算)
したがって、1件のB/Lで複数コンテナを輸送する場合、補償コストはコンテナ本数に応じて計算されます。
この方式により、運送人は無駄な保険料負担を回避し、輸送規模に応じた合理的な補償を得ることができます。
6.補足:包括契約プランとの関係
プランII・III(包括契約型)では、
・輸送頻度が高い事業者
・同一顧客向けの定期輸送
・系列会社間の社内物流 などを対象に、包括的な補償契約が可能です。
この場合、月次報告により補償が自動的に更新され、事前申請の手間を省略できます。
7.まとめ
項目 | 内容 |
対象B/L | JIFFA、Japan Shipping Exchange、NVOCC Club B/L等 |
対象輸送 | コンテナ・一貫輸送(フラットラック除く) |
除外貨物 | 動物、魚介、植物、貴金属、自動車、武器、美術品 |
補償単位 | コンテナ1本(TEU換算) |
特別プラン | プランII・IIIは個別審査により対象拡大可能 |